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 その1
円湖歩路(マルコポーロ)はサイト管理者 源平うどん創業者佐野薫のペンネームです

 
会報148号掲載より 平成18年5月
 「なりてがいないんだよ」とは食協総会で顔を合わせたいくつかの組合長の言葉である。「麺クラ(当会のことを皆がそう呼ぶ)さんはよくも二年ごとに交替できるよな」と感心する。なかにはチョウがつけば脱腸でも盲腸でもいいという組合長もいないではないが、組織にとってトップの交代がその会の活性化に繋がることは誰もが認識している。
 幸いMCMでは代表の交替が一つのシステムとして定着した。過去六代の代表がそれぞれの持 ち味を発揮し幾多の実績を残してきた。これは誰もが外からは見えない、自分も気づかない潜在能力と潜在資質を併せ持っている証である。
 役が人を育てるというが、平社員に係長の役がついたとたん数倍の能力を発揮したとの例はサラリーマン社会でよくある現象である。
 大場新代表が誕生した。人柄からして彼を取り巻く環境(御輿の担ぎ手)は整っている。また、「なかだ」のれんの先輩、鈴木喬夫元代表幹事を相談役に据えたことも強いアシストとなろう。
 政(まつりごと)は継続性があり長いスパンで実現するが、組合の施策は単発である。アイデアを駆使して数多く実施すればよい。
  時は夏、浅草三社祭は終わった。次は大場御輿の出番だ。セイヤセイヤセイヤ。

会報142号掲載より 平成17年11月
 節分の話であるが、来年のことを言えば鬼が笑うと言う、しかし来年も直ぐそこまで来ているのだから鬼も笑うまい。しかも今回はご当人いや「ご当鬼」についてであるあるからなおさらである。
 筆者円湖は今年の節分数日前に、近所のセブンイレブンで一枚の販促チラシを手にして「やっぱりね」と思った。そこには”節分の日に、幸と長寿を願い、清めのそばをどうぞ”のキャッチフレーズで「節分蕎麦320円」「節分二八なま蕎麦二食入り550円」1月30日予約締め切りとなっていた。節分蕎麦と言っても特別なものではなく内容はざる蕎麦となま蕎麦であるが、豆と節分蕎麦の由来をが書かれた紙が入っている。
 さて、遡ること6年前の会報第66号(平成11年1月27日発行)に【広めよう古き良き習わし MCM全店で節分そばを】の見出しで、節分そばは、その昔年越しそばと言って邪気を払う清めのそばを食べて立春を迎える習慣があった。この古き良き習わしをMCMの手で復活させるために、情報発信としてのポスターを作って全店に配布した。以来毎年節分が近くなるとポスターを掲示しているが、専門店でもない我が店でも節分に限っては通常の数倍の食数が出る。世の中には年越しそばと違って、この風習が全くと言っていいほど知られていない訳だから、それはポースターを見ての衝動的な注文であろうと考えられる。
 天下のセブンイレブンが節分蕎麦のキャンペーンをやることを黙って見ていればライバルであるが、我らもキャンペーンを展開すれば相乗効果が得られる筈である。節分蕎麦の幟を立てることも一策と考えるが、いかが。


会報144号掲載より 平成18年1月
 平成11年から毎年キャンペーンを展開している「節分蕎麦」、いよいよ節分が近づいてきた。
 本紙先月号でポスターの掲示について触れたが、筆者の店ではポスターと併せて、次頁のメモを1月中旬以降から出している。よろしければ皆さんのお店でもこれを使ってみては如何でしょう。お客様のいろいろな反応が聞かれて興味深いものがあります。
この手法は他のPRにも役立っています。

会報139号掲載より 平成17年8月
 前回書き残したので「めん類飲食営業に関する標準営業約款」についてであるが、11月の登録開始に向けて業界の動きが慌ただしくなってきた。
 先日、生衛新聞の西村氏が参考のためにとDVDソフト「機会打ち蕎麦教本・ロール製麺機で七三そばを打つ」を。また、同紙の8月10日号には特集連載記事「ロール製麺機での延ばしと切り」の完結と河野製作所研修センターでの「ロール製麺機による七三そばの研修会」の模様が掲載されていた
 そこで、円湖はこうまでして約款をハードルの高い七三にする必要があったのかと考えざるを得ない。六四(一般的には四分六と称するのだが文章のつながり上こう書く)ならかなり多くの店が対象になると思われるからだ。
 もそもそ蕎麦は麺の香りで味わうか汁で味わうかである。この場合の蕎麦は言うまでもなくせいろうであるが、麺と汁の両方で味わうとの優等生の答えは横に置いておくとして、東京の老舗名店では「麺で味わう」であろう。
 そば八寸と言われるから箸で掬って四、五寸、その先の一寸足らずに、返し一本当たりの砂糖が2.5kg前後の辛い汁をつけて一気にすすりこむ。まさに江戸落語の世界である。しかし、これは極めて稀な例で、一般的には4kg前後の甘さの勝つ汁にどっぷりつけてその上箸でかき混ぜて汁と一緒にすすりこむ、こうした食べ方が一般的である。であるならば麺の香りも味もどこかへ行ってしまっている。めん類はそばもうどんも中華も汁が主役である。
 そこで話が前段に戻るわけで、だから何も七三にしなくて良かったのではないかと。今更言っても仕方がないが、せめて六四ならと思う。なぜ六四なのか。実際に七三と六四で打ってみると製麺適正が格段にちがうことが判る。わずか一割の違いじゃないかとの声が聞こえそうであるが、確かに10割から見れば1割の割粉が増えただけの違いである。しかし、もっとよく考えてみると、そば粉に対する割粉の比率は七三の場合は3÷7=42.8%,六四では4÷6=66.7%となり、七三に比べて六四では割粉が約24%も増えた勘定になる。これで製麺適正が格段にちがってくるのが納得できるはずだ。
 実現性の難しい取り組みよりも、実現しやすいそれの方が良かったではと思うが、これを機に業界全体が麺の質を高めようとの気運が盛り上がれば、一つの成果である。

会報138号掲載より 平成17年7月
 先ずは裏面の全国麺類生衛新聞平成17年3月25日発行の記事転載をご覧あれ。めん類飲食店営業に関する標準営業約款が今年11月から登録が開始されるというもので、その具体的な内容が記載されている。
 この登録をした営業者だけがこの約款に従って営業しなければならない義務が発生するので、登録をしなければ何も七面倒くさいことをしなくてすむ。と言ってしまえばそれまでのことであるが、消費者が店を選ぶ基準としてやがて定着するようになるに違いない。
 現行の営業者にとっては約款のすべてについてハードルが高い。特に約款目玉のそば粉の含有率が70%以上であることについては、七三以上の店はごく少数派であり、これの実現については多くの問題をはらんでいる。
 円湖の蕎麦は北海道産(と言ってもこのところマンカンの混入を余儀なくされているが)七三で合わせ1回のロール製麺だが、麺線の取扱にはあたかも腫れ物に触るような気遣いが要求される。その後の調理行程においても同様である。また、焼けも早い。
 かといって数回合わせるいわゆるコンクリート蕎麦にしたのでは七三の意味がなく、ましてや蛋白量の多い割粉を使うなどは論外である。
 業界紙の生衛新聞などでもこれに対処する製麺方法が掲載されてはいるが日常の営業に取り組むとなると課題も多い。
 約款登録は規制でも義務でもなく自主裁量で良いものの、我々営業者は自身のために努力を進めなけねばならない。

会報137号掲載より 平成17年6月
 総会記念品に現在立てている「食べようそば、うどん」の幟を再度配ることを役員会で協議したときに、生地が弱いとの話が出た。
 円湖は制作担当者としての責任上、早速メーカーへ苦情の電話をしたところ「私どもでは三ヶ月持てば充分との設計をしていますので、他に強い生地と言われてもありません。幟は三ヶ月もすれば汚れたり変色したりします。当たり前のことですが販促ツールとしての幟が薄汚れたものでは逆効果で、お店のイメージダウウンになるのではないでしょうか」と。
 そういえば昨年9月に制作して配布したわけだから、あれから半年が経過している。記念品に幟を選んだのもボロクなったからつまり、ボロくなったから替えようとの判断があった。ボロくなる前に替えなければならなかったのだ。
 このことは、ほんの一例で普段何気なく見過ごしている中で繁盛の足をひっぱている問題が多々ありそうである。飲食店の繁盛法則【店舗力・商品力・サービス力】を今一度見直すことを幟やさんに諭された思いだ。
それにしても電話で顔が見えなかったから良かったが恥ずかしかった。

会報131号掲載より 平成16年11月
 台風18号は北海道のそばを例年の2割しか生産できないという未曾有の被害をもたらした。当店のメニューには北海道産100%と謳っていたが急ぎ削除した次第である。
 手打ちそば屋さんなどは内地石臼挽きの高品質のそば粉を使っていることを自慢として商いをしているので、かなりの影響が出ているらしい。 
 粉やさんが代替品としてカナダマンカンを50%混ぜたものを持ってきた。価格はこれまでと同じだからいかに内地が高騰したことかがうかがえる。
 早速、これまで同様に七三で打ってみた。そこでである、「やっぱりダメだな」と言った方が職人としての面目を保つ格好の良さなのだが、正直のところ感応テストでは製麺適性、味、香りともに甲乙つけがたい。ましてや、汁をつけて一気にすすり込んだのでは全く判断不可能である。ことソバ粉に関しては粉やさんから科学的な数値があるのかないのか示されない。私の勉強不足かも知れないがそば粉のスペックは未だかつて見たことがないが、小麦粉にはそれがある。粉やさんはユーザーであるそば店に目に見える特性を提示し、ユーザーはそれを基準にそば粉選びをすることが理にかなっているといえる。
 農産物、工業製品などすべてにおいて国産品が高価である。そば粉においても例外ではない。2万円を超える内地そば粉と比べて安価なカナダマンカンとの品質と価格のバランスはどうなのか。内蒙古産大粒にも同じことがいえる。
 つまり、筆者円湖が言いたいのは国産価格とそれの数分の一のカナダマンカンとの価格差ほどに、品質の差があるか否かであるが、国産と比べて品質的に大きな開きがないならば無理して内地100%でなくて良いことになる。円湖もその一人であるが高品質高価格の内地を使っていることが、顧客に対して〈売り〉であった。
 そば粉の品質度の見極めは価格が基準である。国産崇拝は需給量による市場原理がはたき、なんだか品質的に無用に高いものを買わされてはいないのかと勘ぐりたくもなる。

会報130号掲載より 平成16年10月
 アサヒの担当者が突然笛木代表を訪れて商品の宣伝をしたいと申し出たそうな。代表も何故うちに来たのか解らなかったらしいが、担当者は「食べようそば・うどん」の幟に眼をつけた。そして、インターネットで検索してホームページを開き、笛木代表にたどり着いたとか。
 なるほど、これには二つの宣伝ツールが役に立った。一つは幟旗でもう一つはホームページである。宣伝の効果は、サービス券など、反響で結果がはっきりと分かるものと、それが見えにくいものがあるが効果はあるはずである。薬にたとえるならば即効性のある鎮痛剤とそれとは逆のビタミン剤のごときものであるが、飲まないよりは飲んだ方がいいにきまっている。『宣伝』金はかかるがお釣りは必ず来る。

会報128号掲載より 平成16年8月
 羊頭狗肉。羊の肉の看板を掲げていながら実は犬の肉を売っている、つまり看板に偽りありの喩えだが、白骨温泉の入浴剤投入が表沙汰になって以来、今度は全国各地で水道水の使用が発覚している。これぞまさに羊頭狗肉。
 宿泊施設には消防法によるマル適マークが掲示されているが、やがて温泉法によるマル適マークを掲示するようになるのかなと笑い話もしたくなる。
 さて、いささか旧聞になるが、麺類生衛新聞4月25日号に日麺連が推進しようとしている「めん類飲食店営業に関する標準営業約款(案)抜粋」なる記事が出ていた。品質、施設、損害賠償等多岐にわたる項目があったが、その中で「役務の内容叉は商品の品質の表示の適正化に関する事項」の第3条(1)と(2)を下記に示した。(2)は問題ないとして(1)はちょっと引っかかる。
(1)そば粉の含有率の表示
  営業者は店内で消費者に提供する「そば」は、そば粉の割合が70%以上とし、その   旨を店頭または店内に表示するものとす  る。
(2)めん及びつゆの製法の表示
  営業者が提供するめん及びつゆは、自家製であることとし、その旨を店頭または店   内に表示するものとする。
  現状認識ではハードルが高い。実施までには紆余曲折もあるだろうが、羊頭狗肉になりかねない。

会報127号掲載より 平成16年7月
 今月号からコラムのタイトルを変えました。
ベネチアの商人マルコ・ポーロMarco Poloの東方見聞録を拝借、筆者佐野薫の見聞きしたことをテーマに当方見聞録とし、ペンネームを円湖歩路(まるこぽろ)とします。
 昭和57年から数年間にわたり旧全国麺類環衛新聞(現全国麺類生衛新聞)に「方々見聞録」丸湖歩路のネームでコラムを投稿していましたが、これに愛着があり、ちょっとひねって再デビューしました。
 ◆味方の何十倍もの敵の軍勢に囲まれて籠城を余儀なくされた。討って出ようにも蟻の這い出る 隙間もない。日が経つにつれて兵糧米も底をつきはじめ、井戸も枯渇しはじめた。城主の心は苛立ち、兵の士気は低下する。もはや限界、城主の切腹と引き替えに和議を結び兵を助けるか、それとも敵を迎えて潔く城を枕に討ち死にか。はたまた万に一つを賭けて敵陣突破をするか。
 これを今の世相に投影するとピタリと重なる。いま我々は不況という軍勢に囲まれ、投資(攻撃)しても回収(勝ち戦)の見込みが立たない。こういう時には何もしないのが一番とばかり守りの姿勢でここまできた。
 昨今景気が上向いてきたと言われるが実感としてはない。しかし蟻の這い出る隙間が見え隠れするようにも思える。攻撃は最大の防御とか、活路を求めて一か八かの敵陣突破。攻撃に転ずるしか生きのびる路はあるまい。いざ出陣じゃ。

会報125号掲載より 平成16年5月
 ○○内閣船出。
 新しい組織がスタートするときにメディアはこの表現をよく使う。言うまでもなくこの船は帆船を意味する。
 さて、笛木新代表の下で新しいMCMの船出である。笛木代表はMCMの第六代目の代表幹事になる。MCM創立の精神は代表の交代を早めることによって、会に新しい風を受けて、停滞なき前進を企てることを意図している。
 風には凪ぎも微風も強風もある。代表はキャプテンで会員はクルーだ。帆船は船長の指示を乗組員が一糸乱れぬ形でそれぞれの役割を果たすことで進路正しく帆走する。
 順風満帆を祈る。

会報124号掲載より平成16年4月
 長生健康福祉センター】これを「ながいき健康福祉センター」と読み、高齢者のための福祉施設と答えた人は極めて普通の人である。そして、これを「ちょうせい健康福祉センター」と読み、しかも茂原の保健所であると答えられる人はお役人と地元茂原の食品営業者のそれも全てではないだろうと思う。
 なぜこのようなことを書くかというと4月1日より県下の保健所の呼称が変わった。松戸でも東葛飾支庁社会福祉課と松戸保健所が合体して千葉県松戸健康福祉センター(松戸保健所)…かっこまつどほけんじょ…と変わった。さらに今までの生活衛生課が健康生活支援課に改称された。
 名称から受ける印象では松戸市が運営する高齢者のための健康施設のように思える。現に「保健福祉センター」なるものが中央・小金・常盤平の三カ所ある。この改称は市民にまだ浸透していないはずだ。当然このことながらMCM会員も大方が知らないはずだから敢えて本欄で取り上げた次第。
 「はい、こちら松戸健康福祉センターです」……「あ、すみません間違いました」ガチャン。と、ならないように。

会報123号掲載より 平成16年3月
◆18日に東京で桜の開花宣言が出された。暖冬のせいで例年よりも一週間も早いという。きょう29日には上野公園は真っ盛りである。
 しかし、日本経済の花はどうか。GDPが上向いたとか、車屋さんが利益を上げたとか、なにやら期待感を抱かせる耳障りの良い話があるようだが、われわれの周辺では一向にその花が開く気配すらない。花の蕾があるのかなと疑いたくもなる。
◆あと数日で総額表示に変わる。当店でもメニュー・POP・ウインドウなどのために時間、労力、費用がかかった。通常はものを費やすと益なる対価があるが、これには全くそれがない。まさに徒労。今の時代、舌も出したくない心境は筆者だけではあるまい。

会報121号掲載より 平成16年1月
 もう何年も前からラーメンが元気がいい。週刊誌にはラーメン特集が絶えずグラビアをにぎわしている。筆者の前の道(県道松戸鎌ヶ谷線)の松戸消防本部の角から八柱駅交差点まで僅か2.4キロの間に12店のラーメン店がひしめき合っている。しかもそれぞれの店が差こそあれ繁盛しているのである。客は圧倒的に若者が占めている。そのわけは、それらの店が麺・スープ・具・つまり商品に独自性を打ち出しているからだ。店舗も屋台風あり、和風あり、謎めいた店構えまでありで極めて個性的である。サービスもそれぞれ顧客を惹きつけるためのアイテムに努力と工夫がされている。つまり「金太郎飴的でない」ところがミソである 。
 ラーメンもかつては蕎麦と同じく麺と汁の組み合わせだけという単純さであったが、ラーメンの偉いところはその枠から飛び出したところにある。食生活の多様化と真夜中に徘徊する若者のライフスタイルにいち早く対応した成果と熾烈な競争から勝ち抜くための英知の結集であろうと考えられる。
 我が蕎麦業界は江戸時代から続く伝統食品であり、麺と汁の組み合わせを頑なに守ることは良いことではあるが、さらなる工夫が求められる。また、冷食の氾濫がメニューを金太郎飴化した一因であることは否めない。
 前記の根津代表の挨拶文を引用するならば店舗、商品、サービスの見直しをして既存の殻を破るチャレンジャー精神が求められているのではなかろうか。

会報118号掲載より 平成15年9月
 佐野、高橋、鈴木、藤田そして根津で節目の10年を迎えて、ここまで引っ張ってきた。今では他に類を見ない充実した組合に成長を遂げたし、これから先に向かっても盤石の基礎が築かれた。歴代五人の代表による牽引車としての役目と時は過ぎ、そろそろ若手の出番が来ることを期待したい。
 自民党総裁に再選された小泉純一郎首相は21日に安倍晋三氏を幹事長に起用した。首相は「これからの自民党は若返る必要がある」と語ったという。49歳といえば一般論からすれば別に若くもないのだが政治の世界、とりわけ自民党の体質の中では当選回数と年齢を合わせ考えて若手と称するのであろう。

会報105号掲載より 平成14年7月
 今、ラーメン店が元気がいい。一昔前の画一的な味と違ってそれぞれが店の顔と味に個性を打ち出しているからである。これを若者が支持し、マスメディアが取り上げる。テレビを見ても地域情報紙を開いてもラーメン特集が飛び込んでくる。この構図がラーメン店を元気にしている。筆者の店の通り2キロ足らずの間に9店が軒を連ねて個性ある顔と味で顧客を魅了している。
 我が業界はどうだろうか。返しとダシと麺の組み合わせによる味は伝統の基本を頑なに守るがゆえに、その味は大きく軌道を外れることはなく、逆に言えば個性がない。さらに、そこに乗っかる具が「おなじみの食材」ときたからにはAもBもC店も皆同じ。みんなで渡ればコワクナイ、ではなくてコワイのである。
 これ以上書くとあちこちからお叱りを受けそうだが幸いなことに紙面がないので筆を置ける。

会報104号掲載より 平成14年6月
 「麺クラブ21松戸協力商社会」、本来ならばこのような当たり障りのないオーソドックスな名前にしたであろう「MCMサポーター」であるが、会の発足時に会名を○○同業組合などと時代がかったものにせず、斬新な感覚の名称として「麺クラブ21松戸」が誕生した。 
 後日、協力商社の会を発足するに当たり、これもまた麺クラブ21松戸の名称に相応しいものとしてMCMサポーターと名付けた。MCMの発展を側面から応援してもらうためで、サッカーのサポーターから拝借したものである。正直言って当初は麺クラブの呼称もサポーターの呼称も面映ゆい感じがしないでもなかったが、いつの間にかすっかり馴染んでしまった。
 W杯が始まってからは連日のようにサポーターとチームの一体感が報道され、会場の怒濤のような応援コール「ニッポンチャチャチャ」に選手は鼓舞されて、日本代表が決勝トーナメントに駒を進めた。残念ながらトルコに惜敗したが、日本代表が決勝トーナメントに駒を進められたのはトルシエ監督率いるチームの実力もさることながら、それを強力に後押しするサポーターの声援があってのことである。
 根津代表の就任挨拶の中でサポーターの協力を得ながら販売促進に力を入れたいと述べている。
 我がMCMが数ある飲食業の強豪を相手にトーナメントを勝ち進んでゆくにはMCMサポーターの強力な応援を必要としている。
何故なら我々は日常の仕事に追われて外を見る機会がきわめて少ない。さらに各種メディアを通しての情報収集は決して上手とは言えず、井の中の蛙になっている。そこで、そば店は無論のこと各外食店舗を得意先としているサポーターからの情報が必要不可欠であり、毎月10日前後に行われている役員会は我々とサポーターを結ぶ絶好の機会であり我々に「情報提供の応援……MCMチャチャチャ」をしてほしいのである。我々はそれに応えて鼓舞、奮闘努力しなければならない。
 サッカーの勝利は選手とサポーターが喜びを分かち合うが、我が業界の繁栄はそば店とサポーターが利益を分かち合う。
 日本代表はJリーグ発足からわずか10年で世界の強豪相手に互角に戦えるに至った。MCMは発足からこの8年余になる。がんばろうMCM。

 ところで、W杯による経済効果を4000億円、GDPを0.1パーセント押し上げる効果があったと生保の経済研究所が試算したようであるが、残念ながら当店では客足がさっぱりでマイナス経済効果でありました。貴兄の店ではいかがでしたかな。

会報103号掲載より 平成14年5月
 景気の低迷、オーバーストア、飲食形態の多様化による客側の選択肢の広がり。そうした状況の中でそばうどん店は一部の例外を除いて大抵の店が売上を落としている。
 飲食店の売上=客数×客単価であることは言うまでもないが、客数の減少に加えて客単価も低下しているのであるから「減少×低下」つまりこの公式の計算結果は惨たんたるものである。
 売り上げを伸ばすためには客数×客単価のせめて片方だけでも大きくしたい。しかし、客数を大きくすることは至難の業であるが客単価を大きくする方は簡単とは言わないまでも努力の範囲内で可能性を見いだせるはずである。
 私は客単価を上げるために創業以来一貫してサイドオーダーつまりプラス一品をいかにしてとってもらうかを主眼にしてやってきた。そのために、おつまみ、ミニご飯類、デザートを充実させている。三人一組の客のうちの一人が300円のサイドオーダーをしてくれれば一人あたりにつき100円の客単価がアップすることは言うまでもない。
 さて、品名は「プチ唐揚げ」価格は「350円」、「ひとくちサイズで食べやすい」のキャッチフレーズで、いま、当店のプラス一品で売れているのが地鶏の唐揚げである。地鶏を小指大に切って100グラム、10切れ前後になるが、これを日本食研の唐揚げ粉で揚げると山盛りのボリュームになる。これがメッチャ売れしているが、キャッチフレーズと品名の訴求力に加え価格のお値打ち感と美味しさが相まったと推測している。こいつが、ややもすると下がりそうな客単価を支えてくれている功労者いや功労鶏とでも言おうか。
 そばうどん店にとって、商品・店舗・サービスを根底から覆して改革すれば別の道も開けようが、現実の問題としてそうは簡単にはいかない。以上は唐揚げを例にとったが、差し当たってできること、それはプラス一品をいかにして上手に売り込むかであろう。

会報102号掲載より 平成14年4月
 激辛うどんのすすめ
 先月の会報で紹介したヒゲタ醤油株式会社の激辛ピビン麺スープはそばうどんメニューの新しい切り口としての提案であった。これは若い女性の激辛嗜好をエスニックだけの領域ではなく、我がそばうどん業界にもそれを持ち込もうとしたところに大きなポイントがある。キムチや麻婆豆腐をあしらったメニューは散見されているが、この激辛味はかつて無かったメニュー提案である。
 筆者は同社の加瀬氏からメニュー開発の依頼を受けたときに直感的に「これはいける」と確信して快諾した。受けるからには販売しなくては義理が立たないから、おいそれとは受けられないからであるが、わたしの確信がそうさせた。
 同様のことが日本食研の唐揚げ粉にもいえた。サンプルを持参した営業の坂本氏に即座に「これはいける」と快諾したがこれも義理を果たしている。これははメッチャ売れしているので次回コラムに取り上げるつもりでいる。
 閑話休題。激辛うどんの内容についての詳細を述べてみよう。
 メニューは写真の通りで、ピビン麺スープ(以下原液)1対だし1のつゆを添えて提供。4月3日から売り出した。
 全くの未知数の商品であるので、手探りで販売するよりはズバリお客の意見を聞くべしと考えてアンケート調査を行った。
 その結果20食売った時点では全員が美味しいけど辛くないとの指摘である。私には非常に辛く感じられたが、男でしかもジジイの私と主たるお客である若い女性との間に辛さに対する感じ方が大きくずれていることに気づいた。
 これらの反響をを踏まえて21食目から原液1対だし0.5に味の変更をした。このように変えてみたらもっと辛い方がよいと言う意見は僅かとなった。それでももっと辛い方がよいとの意見もあり、こうなればあとは原液をかけるしかない。
 アンケート調査の結果、43人中で美味しくないとの答えは一人だけ。辛さについては変更後はそれなりの評価があるので、辛いに越したことはないと思える。
 本コラムを参考にして是非ともみなさんに売っていただきたいおすすめ商品である。なお、メニュー作成については写真撮影から制作まで私でよければ無償で手伝いましょう。
 それにしても、この商品に着目したところはさすが大企業ヒゲタ、的を得たマーチャンダイジングに脱帽。

会報100号掲載より 平成14年2月
 18日夜、小泉総理とブッシュ大統領が西麻布の居酒屋を訪れたとのニュースが流れた。この居酒屋こそ以下に述べる「権八」である。
 富士工業所の渡邊専務が電子メールで時折業界の最新情報を送ってくれる。昨年暮れにも新たなビジネスモデルとして蕎麦居酒屋「権八」「高田屋」「松玄」の三店が送られてきた。早速、暮れの二日間、寸暇を割いて西麻布交差点にある「権八」と上野にある「高田屋」を視察してきた。松玄はまだ行っていないが麻布、広尾、銀座にあり客単価10000円近いというからには一見の価値はありそうだ。これも近く行きたいと考えている。
 蔵造りの権八はライトアップされて西麻布の交差点角にドカンとそびえ立っていた。規模は335席、場所柄とはいえ午前11時30分から翌朝6時までの営業。手打ち蕎麦に創作和食、焼き物、寿司と揃い、メニュー構成は蕎麦を大きく前面に打ち出しているわけではないが店内に手打ち場を設けるなど、蕎麦居酒屋としての顔を持っている。
 高田屋は上野鈴本ビルにあり114席、昼はせいろ500円・たぬきそば550円をはじめセットものなど低価格の品揃えである。夜は2500・3000・3500円の蕎麦宴席コースを中心に40近い一品料理で居酒屋形態に変わる。
両店とも大手だからできるんだと言ってしまえばそれまだが、確かに店舗の規模は到底我々の手が届く範囲ではない。しかし、物の売り方やメニュー構成は店舗の大小ではないので大いに参考になる。これらの店に共通していることはハードもソフトもトレンドを的確に捉えていることである。
 百聞は一見に如かず、MCM研修会として是非実現したいテーマである。

会報99号掲載より 平成14年1月(99号は二題あります)
 本物の「そば」で消費拡大・・・四段抜きのデカイ活字が全国麺類生衛新聞1月10日号のトップに踊っていた。甚田長治郎日麺連会長の年頭挨拶の見出しである。
 要旨はこうだ。長引く不況で厳しい経営環境にあるが、その中で売り上げを伸ばしている店もあるのだから、いつまでも景気のせいにしていてはいけない。業況好転に向けて一層の取り組みと努力が望まれる。それには(以下、太字の部分は原文のまま)他業種とは異なる 味・サービスで消費者から支持を得ることが大切であります。連合会では、昨年より標準営業約款制度の導入に向けて業界の英知を集めて取り組んでおります。その中で、「本物のそば粉」の混入率を高め、他の「そば」との差別化をはかることを目指しております。これにより消費者に本物の「そば」を提供し、消費拡大に努めてまいりたいと考えております。と書いてある。
 そば粉を多く入れて他のそばとの差別化をはかることを目指して・・・・他のそばとは、つまりファミレスや他業種から参入の大手そば店、ゆでたての立ち食いそば店等が文面から推測されるが、彼らよりはマシなもの(差別化)を目指すとはなさけない。
 これについては異論・反論・同論と様々であろうが麺類業界のトップが、敢えて、今さら本物のそばを売ろうと声だかに叫ばなければならないほど我々の業界は病んでいるのである。
 真摯に受けとめたいものだ。

会報99号掲載より 平成14年1月(99号は二題あります)
 新年早々、年越しそばのポスターと入れ替わりにレジ横に節分そばのポスターを貼った。
 「あら!節分って・・・おそば食べるの?」と、問いかけられる。このキャンペーンも今年で四回目になるが、毎年同じような問いかけが何度もある。こうしたことの積み重ねがやがてはキャンペーンを定着させることになる。他にも考えられることがいくつかある。
①お寺と蕎麦はむかしから因縁が深い。筆者はあるお寺の節分會(豆まき)の景品に「節分そば食事券」を提供している。節分そば のPRになるし蕎麦はタダで提供しても、それだけではすまないのでプラスアルファーで販促につながる。
②節分の十日ほど前になると別掲の「そば一口メモ」をそばに添えて出している。PRに大いに役立つので、良ければコピーして使  ってもらいたいと思う。
③来年には幟旗を作って全店で掲げたいものである。
 客は経営者の姿勢を常に見ている。店主の経営努力に共感をおぼえた客が固定客化する。これは商いの定理である。経営努力を目に見える形で示すことが客の心をつかむことになる。

会報95号掲載より 平成13年9月
 ソバ畑プロジェクトがいよいよ本格スタートした。
 去る6月6日に試験栽培の播種をしてから、旭町小学校の総合学習に取り入れる事が決まり、9月5日には児童125名が参加して種まきをした。また地元コアラテレビもMCMの活動の一部始終をドキュメント番組としての制作が決まり、取材が始まった。
 MCMでは松月庵の花島さんが茨城の金砂郷でソバの栽培をしているが、他には誰も栽培を手がけている者はいない。幸にも恩田副代表の厚意で510坪もの畑を借り受けることができた。そばを商う者としての最高の教材である。
 「そばの花を咲かせよう」の看板も畑に立てたし宣伝ポスターもできた。額面通りの花を咲かせようの意味以外にその裏には、これを契機に我ら業界の改革と活性化によって「そば屋の花を咲かせよう」の意味があることを心しなければならない。

会報94号掲載より 平成13年7月
 地場産業活性化のための一村一品運動や商店街振興策として一店一品運動に取り組んでいる話をよく耳にする。
 MCMでも各店の自慢の一品を「その店の看板商品」として取り組んでみてはどうだろうか。MCMの一店一品運動である。無論すでに看板商品のある店はより一層PRをすればよい。
 新しい商品の開発となると気が重くなりそうだが、今ある商品をちょっとひねっただけで看板商品になる可能性を秘めているはずだ。たとえば天ざるの種をアナゴの一本揚げに変えただけでも十分に看板商品として通用する。そうして、この商品をポスターやテーブルPOPで大いに宣伝する。ポスターなどは各店ごとに組合で作ってやればよい。これにかかる労力は筆者が受け持つとしよう。
 これによってスタンプラリーのお客には満足感を与え、ホームページの閲覧者には来店の動機づけになると思われる。
 麺クラブ21松戸のキャッチフレーズは、美味しいそばうどん店のグループとうたってあり、ホームページには研究熱心なグループと表現してある。この言葉は外に向けてというより、むしろ内に向けての全会員の経営指針でもある。

会報93号掲載より 平成13年6月
 ソバの試験的播種により、いよいよソバ畑プロジェクトが動き出した。
 MCMだより第83号(昨年の6月22日発行)のコラムで「やぶ伊豆の布施さんが筆者のために植えてくれたソバの花の写真を載せて、全店でソバの花を咲かせてみてはどうだろうか」と提案したところ、しばらくして藤田代表自らプランタンに播種して全店に配った。しかし、時期的に遅く満足のゆく成果は得られなかったが、あれから一年、そのことは脈々と生きていて、その延長線上が今回のソバ畑プロジェクトに結びついた。
 店頭でソバの花を咲かせようとの小さな企画が、恩田副代表の厚意で500余坪に花を咲かせようとの大きな企画に変身しようとしている。しかも、杉浦市議の骨折りで市との連携により、近くの小学校と福祉施設との関わりも持つことになった。
 ここまで話が大きくなってくると、何が何でも成功させなければならず、プロジェクトチームの責任は重い。しかし、成功の暁には個人としても業界としても大きな財産を得ることになろう。

会報91号掲載より 平成13年2月
 昨年ソバの花を店先に咲かせる運動をして、お客様にとても喜ばれた。都会でソバの花を見かけることはなく、松戸にもソバの畑など無い。それが今年の夏には昔流で言うならば1反7畝の広さに白い花と赤い茎、緑の葉の見事なコントラストがみられると思うと、今から胸がワクワクする。
 近くの学校から授業の一環として見学やら写生、カメラマニアが撮影に、日曜日には親子連れの見物者で付近の農道が車でいっぱいになる、話題を求めてどこかのメディアが取材に来ている、などなど、あるかもしれない、いや、そうあってほしい光景が目に浮かぶ。
 地理的に収穫の可能性については明確ではないが、建前としてそこでとれた蕎麦粉として教育施設や福祉施設に美味しいそばを食べてもらおう。
 他人様の土地だから今年限りの限定企画で終わる可能性が大、それだけにMCMの総力を挙げて成功させたいものだ。
 今年の総会、事業計画の発表が楽しみである。 

会報89号掲載より 平成12年12月
 12年12月12日、横並びの日に[元祖松戸七福神うどん]をMCM統一メニューとして発売することが役員会で決まった。統一、まさに横並びである。横並びと言ってもけっして金太郎飴にはならない。基本になる汁と麺が各店各様に異なるから、それぞれの店の特徴が生きている商品になる。
 偶然とはいえこの日に決定されたことは縁起の良さと、さい先の良さを感じた。
 筆者はかねてよりMCMだけのオリジナルメニューを開発し、会員店でしか食べることが出来ない名物メニューを売り出したいと考えている。しかしこれにはそれぞれの店の事情があるので、統一メニューすなわち横並びの実現には高いハードルを越えなければならない。
 ところが今回の七福神うどんが成果を収めるならば、その実現性に一歩近づいたことになる。元祖松戸七福神うどんはそれに対するノウハウを得るために松戸市が糸口を示してくれたと考えれば意義深いものがあろう。早くも七福神の御利益だろうか。

会報88号掲載より 平成12年11月
 上高森遺跡の地元、宮城県築舘町では「原人の町」で町おこしをしている。 いや、していたと言った方が近い将来そうなるかもしれない。 原人ラーメン・原人煎餅・原人パン・原人饅頭・原人の酒・原人マラソンにいたるまで何もかも原人に頼り切った町おこしであったが東北旧石器文化研究所の藤村新一元副理事長のねつ造が発覚して何もかもポシャッてしまった。これは町には気の毒な話である。
 町おこしは全国津々浦々で盛んに行われていて、人が集まり地域経済に寄与しているが松戸には何もないのが残念である。
 このほど川井市長肝いりの「元祖七福神鍋」は松戸七福神巡りにあやかって企てたものらしいが町おこしにまで持ってゆくにはいささか距離がありそうだ。
 町おこしと言うからにはその【よりどころにする物】が先ずは地元にに定着していることと、全国的とまでは言わなくても、その地域、つまり松戸の場合では関東周辺で有名でなければならない。これら二つの条件を満たす必要があろう。しかし残念ながら松戸の七福神はメジャーではない。市民ですら七福神巡りをしたどころかその場所さえ知らない者が大半である。しかも七福神巡りは正月松の内だけのいわば期間限定イベントで通年性がない。これを【よりどころにする】にはちょっと心許ない気がする。
 それはそれとして我が麺クラブの「組合おこし」も考えなくてはなるまい。MCMだけのオリ ジナル商品を開発して全店で統一販売したいものだ。このハードルは高いが実現させたいテーマである。他にも全店共通の食事券、ポイントカードシステムの導入などの販売促進策も考えられる。
 既に行っているスタンプラリー、ホームページの開設、情報誌との提携、節分そばと節句そばのキャンペーン等も充分な成果を上げているとは言えない。あと一押しも二押しもしなくてはならない。
  これらを成功させる要素はただ一つ、業界全体が抱く危機感が増幅したときである。   
会報86号掲載より 平成12年9月
 のれんを出す前やお昼のいっときが終わって、いったん店を閉めるときには、日本全国ほとんどの飲食店が「準備中」の看板を出す。まれには「支度中」とある。
 先日、あるサポーターの営業が見えたときに言うには、午後三時過ぎに柏のとある店の前を通りかかったところ、のれんを下げて『製麺中』の看板を出していた。彼はこの三文字に秘められた物に強い印象を受けたという。
 その話を聞いて筆者は思わずウーンと唸らざるを得なかった。そのユニークさはともあれ心憎いまでの演出ではないか。そもそも準備中の看板については、開店前はもっともらしいが、午後の表示についてはいささか白々しいものをお客は感じているはずである。むしろ休憩中と書かれている方がお客にとっては納得がいく。
 本紙84号のコラムで自家製麺のことに触れたが、このアイデアをいただいて準備中を改め製麺中にしてはどうだろうか。この看板を見た客は、この店の主人は今頃美味しいおそばを額に汗して作っているんだな、と思うに違いない。自家製麺をアピールするには最良の手段である。


会報85号掲載より 平成12年8月

 某日、某所で某氏と顔を合わせた。 ほんの数分の立ち話のつもりが、世間話から低迷する我が業界の 話へと、気がつけば一時間余に及ぶ立ち話となった。
 いろんな話の中で,氏が特に熱っぽく提案するのは『毎月1万円だけお客様の為になる金を使う』と言うことであった。使途は何でもよい営業形態や規模も関係ない。とにかくお客様のためになる金を毎月1万円だけ現状よりも余計に使うことなのである。その ことによって1万円の価値のある分だけお客様に喜んでいただけて、しいては店の繁盛につながるという方程式だ。
 たったの1万円でなにができる?とまあ、訳の分からないような話だが、つまりこうである。そば粉を例にしてみよう。8000円のものを1ヶ月に4袋使っている店があるとすれば、1万円÷4=2500円分高い10500円の粉にグレードアップできる。同じような計算で各種の節類をあわせて10キロ使っているとすれば、現状よりも1000円高い物に切り替えられる。節のキロあたり1000円アップは飛び切り上質な物になる。
 サービス面ではどうだろうか。組合で作ったおしぼりが1本6円80銭だから1470本が1ヶ月で使える計算になる。この数なら宿の客に出せそうだ。割り箸ならば元禄と利久の差が1円だから10000本を元禄から利久にアップできる。
 考えていけばあれもこれもやるに越したことはないが、それには「あれもこれも×1万円」の費用がかかる。やること一つならば1万円ですむ。1万円ならやれないことはない。
 経営は数字であるとよく言われるが、僅か1万円の中身を数字で分析してみると、その向こう側に何かが見えてくる。
 私には某氏の提言の向こう側に何かが見えてきた。読者諸兄には何かが見えてきただろうか。


会報84号掲載より

 2ヶ月ほど前に渥美商店の長原氏が「そばやさんは自家製麺である」ことをもっと積極的にPRしてみては、との話があった。
一瞬、なにを今更と思ったが、言われてみれば当店でも「麺は四国から送ってくるのですか」と質問をするお客がいる。
 手打ちそば店は言外だが、ほとんどの店の麺機は調理場の奥にあって客の目に触れることはない。 90パーセント以上が仕入れ麺に頼っているラーメン店のカウンター越しに○○製麺と書かれた麺箱を見慣れている客にとっては、そば屋も同列視しているに違いない。
 そう言えば今から、かれこれ20年も前に自家製麺と紺色に白く染め抜いた幟を全店で立てていたのを思い出した。たしか日麺連の方針に沿ったもののように記憶している。
 前号はそばの花について書いたが、我々にとっては至極当たり前のことが、お客にとっては未知の情報が多々あるのであろうか。業界にとってプラスになることは大いにPRすべきであると考える。幸いにしてインターネットの情報手段を持つMCMだから、ここ一つ頑張ってみようと思う。
 さて、長原氏の提言を受けて当店では翌日から別掲の「そば一口メモ」(原寸大)をそばと一緒に出している。以前にも同氏から鴨の栄養について提言され、それもメモにした。現在7種のメモがあり、時々変えながら繰り返し出している。
 「そば一口メモ」は増え続けるはずである。

会報148号掲載より 平成18年5月
 「なりてがいないんだよ」とは食協総会で顔を合わせたいくつかの組合長の言葉である。「麺クラ(当会のことを皆がそう呼ぶ)さんはよくも二年ごとに交替できるよな」と感心する。なかにはチョウがつけば脱腸でも盲腸でもいいという組合長もいないではないが、組織にとってトップの交代がその会の活性化に繋がることは誰もが認識している。
 幸いMCMでは代表の交替が一つのシステムとして定着した。過去六代の代表がそれぞれの持 ち味を発揮し幾多の実績を残してきた。これは誰もが外からは見えない、自分も気づかない潜在能力と潜在資質を併せ持っている証である。
 役が人を育てるというが、平社員に係長の役がついたとたん数倍の能力を発揮したとの例はサラリーマン社会でよくある現象である。
 大場新代表が誕生した。人柄からして彼を取り巻く環境(御輿の担ぎ手)は整っている。また、「なかだ」のれんの先輩、鈴木喬夫元代表幹事を相談役に据えたことも強いアシストとなろう。
 政(まつりごと)は継続性があり長いスパンで実現するが、組合の施策は単発である。アイデアを駆使して数多く実施すればよい。
  時は夏、浅草三社祭は終わった。次は大場御輿の出番だ。セイヤセイヤセイヤ。

会報142号掲載より 平成17年11月
 節分の話であるが、来年のことを言えば鬼が笑うと言う、しかし来年も直ぐそこまで来ているのだから鬼も笑うまい。しかも今回はご当人いや「ご当鬼」についてであるあるからなおさらである。
 筆者円湖は今年の節分数日前に、近所のセブンイレブンで一枚の販促チラシを手にして「やっぱりね」と思った。そこには”節分の日に、幸と長寿を願い、清めのそばをどうぞ”のキャッチフレーズで「節分蕎麦320円」「節分二八なま蕎麦二食入り550円」1月30日予約締め切りとなっていた。節分蕎麦と言っても特別なものではなく内容はざる蕎麦となま蕎麦であるが、豆と節分蕎麦の由来をが書かれた紙が入っている。
 さて、遡ること6年前の会報第66号(平成11年1月27日発行)に【広めよう古き良き習わし MCM全店で節分そばを】の見出しで、節分そばは、その昔年越しそばと言って邪気を払う清めのそばを食べて立春を迎える習慣があった。この古き良き習わしをMCMの手で復活させるために、情報発信としてのポスターを作って全店に配布した。以来毎年節分が近くなるとポスターを掲示しているが、専門店でもない我が店でも節分に限っては通常の数倍の食数が出る。世の中には年越しそばと違って、この風習が全くと言っていいほど知られていない訳だから、それはポースターを見ての衝動的な注文であろうと考えられる。
 天下のセブンイレブンが節分蕎麦のキャンペーンをやることを黙って見ていればライバルであるが、我らもキャンペーンを展開すれば相乗効果が得られる筈である。節分蕎麦の幟を立てることも一策と考えるが、いかが。


会報144号掲載より 平成18年1月
 平成11年から毎年キャンペーンを展開している「節分蕎麦」、いよいよ節分が近づいてきた。
 本紙先月号でポスターの掲示について触れたが、筆者の店ではポスターと併せて、次頁のメモを1月中旬以降から出している。よろしければ皆さんのお店でもこれを使ってみては如何でしょう。お客様のいろいろな反応が聞かれて興味深いものがあります。
この手法は他のPRにも役立っています。

会報139号掲載より 平成17年8月
 前回書き残したので「めん類飲食営業に関する標準営業約款」についてであるが、11月の登録開始に向けて業界の動きが慌ただしくなってきた。
 先日、生衛新聞の西村氏が参考のためにとDVDソフト「機会打ち蕎麦教本・ロール製麺機で七三そばを打つ」を。また、同紙の8月10日号には特集連載記事「ロール製麺機での延ばしと切り」の完結と河野製作所研修センターでの「ロール製麺機による七三そばの研修会」の模様が掲載されていた
 そこで、円湖はこうまでして約款をハードルの高い七三にする必要があったのかと考えざるを得ない。六四(一般的には四分六と称するのだが文章のつながり上こう書く)ならかなり多くの店が対象になると思われるからだ。
 もそもそ蕎麦は麺の香りで味わうか汁で味わうかである。この場合の蕎麦は言うまでもなくせいろうであるが、麺と汁の両方で味わうとの優等生の答えは横に置いておくとして、東京の老舗名店では「麺で味わう」であろう。
 そば八寸と言われるから箸で掬って四、五寸、その先の一寸足らずに、返し一本当たりの砂糖が2.5kg前後の辛い汁をつけて一気にすすりこむ。まさに江戸落語の世界である。しかし、これは極めて稀な例で、一般的には4kg前後の甘さの勝つ汁にどっぷりつけてその上箸でかき混ぜて汁と一緒にすすりこむ、こうした食べ方が一般的である。であるならば麺の香りも味もどこかへ行ってしまっている。めん類はそばもうどんも中華も汁が主役である。
 そこで話が前段に戻るわけで、だから何も七三にしなくて良かったのではないかと。今更言っても仕方がないが、せめて六四ならと思う。なぜ六四なのか。実際に七三と六四で打ってみると製麺適正が格段にちがうことが判る。わずか一割の違いじゃないかとの声が聞こえそうであるが、確かに10割から見れば1割の割粉が増えただけの違いである。しかし、もっとよく考えてみると、そば粉に対する割粉の比率は七三の場合は3÷7=42.8%,六四では4÷6=66.7%となり、七三に比べて六四では割粉が約24%も増えた勘定になる。これで製麺適正が格段にちがってくるのが納得できるはずだ。
 実現性の難しい取り組みよりも、実現しやすいそれの方が良かったではと思うが、これを機に業界全体が麺の質を高めようとの気運が盛り上がれば、一つの成果である。

会報138号掲載より 平成17年7月
 先ずは裏面の全国麺類生衛新聞平成17年3月25日発行の記事転載をご覧あれ。めん類飲食店営業に関する標準営業約款が今年11月から登録が開始されるというもので、その具体的な内容が記載されている。
 この登録をした営業者だけがこの約款に従って営業しなければならない義務が発生するので、登録をしなければ何も七面倒くさいことをしなくてすむ。と言ってしまえばそれまでのことであるが、消費者が店を選ぶ基準としてやがて定着するようになるに違いない。
 現行の営業者にとっては約款のすべてについてハードルが高い。特に約款目玉のそば粉の含有率が70%以上であることについては、七三以上の店はごく少数派であり、これの実現については多くの問題をはらんでいる。
 円湖の蕎麦は北海道産(と言ってもこのところマンカンの混入を余儀なくされているが)七三で合わせ1回のロール製麺だが、麺線の取扱にはあたかも腫れ物に触るような気遣いが要求される。その後の調理行程においても同様である。また、焼けも早い。
 かといって数回合わせるいわゆるコンクリート蕎麦にしたのでは七三の意味がなく、ましてや蛋白量の多い割粉を使うなどは論外である。
 業界紙の生衛新聞などでもこれに対処する製麺方法が掲載されてはいるが日常の営業に取り組むとなると課題も多い。
 約款登録は規制でも義務でもなく自主裁量で良いものの、我々営業者は自身のために努力を進めなけねばならない。

会報137号掲載より 平成17年6月
 総会記念品に現在立てている「食べようそば、うどん」の幟を再度配ることを役員会で協議したときに、生地が弱いとの話が出た。
 円湖は制作担当者としての責任上、早速メーカーへ苦情の電話をしたところ「私どもでは三ヶ月持てば充分との設計をしていますので、他に強い生地と言われてもありません。幟は三ヶ月もすれば汚れたり変色したりします。当たり前のことですが販促ツールとしての幟が薄汚れたものでは逆効果で、お店のイメージダウウンになるのではないでしょうか」と。
 そういえば昨年9月に制作して配布したわけだから、あれから半年が経過している。記念品に幟を選んだのもボロクなったからつまり、ボロくなったから替えようとの判断があった。ボロくなる前に替えなければならなかったのだ。
 このことは、ほんの一例で普段何気なく見過ごしている中で繁盛の足をひっぱている問題が多々ありそうである。飲食店の繁盛法則【店舗力・商品力・サービス力】を今一度見直すことを幟やさんに諭された思いだ。
それにしても電話で顔が見えなかったから良かったが恥ずかしかった。

会報131号掲載より 平成16年11月
 台風18号は北海道のそばを例年の2割しか生産できないという未曾有の被害をもたらした。当店のメニューには北海道産100%と謳っていたが急ぎ削除した次第である。
 手打ちそば屋さんなどは内地石臼挽きの高品質のそば粉を使っていることを自慢として商いをしているので、かなりの影響が出ているらしい。 
 粉やさんが代替品としてカナダマンカンを50%混ぜたものを持ってきた。価格はこれまでと同じだからいかに内地が高騰したことかがうかがえる。
 早速、これまで同様に七三で打ってみた。そこでである、「やっぱりダメだな」と言った方が職人としての面目を保つ格好の良さなのだが、正直のところ感応テストでは製麺適性、味、香りともに甲乙つけがたい。ましてや、汁をつけて一気にすすり込んだのでは全く判断不可能である。ことソバ粉に関しては粉やさんから科学的な数値があるのかないのか示されない。私の勉強不足かも知れないがそば粉のスペックは未だかつて見たことがないが、小麦粉にはそれがある。粉やさんはユーザーであるそば店に目に見える特性を提示し、ユーザーはそれを基準にそば粉選びをすることが理にかなっているといえる。
 農産物、工業製品などすべてにおいて国産品が高価である。そば粉においても例外ではない。2万円を超える内地そば粉と比べて安価なカナダマンカンとの品質と価格のバランスはどうなのか。内蒙古産大粒にも同じことがいえる。
 つまり、筆者円湖が言いたいのは国産価格とそれの数分の一のカナダマンカンとの価格差ほどに、品質の差があるか否かであるが、国産と比べて品質的に大きな開きがないならば無理して内地100%でなくて良いことになる。円湖もその一人であるが高品質高価格の内地を使っていることが、顧客に対して〈売り〉であった。
 そば粉の品質度の見極めは価格が基準である。国産崇拝は需給量による市場原理がはたき、なんだか品質的に無用に高いものを買わされてはいないのかと勘ぐりたくもなる。

会報130号掲載より 平成16年10月
 アサヒの担当者が突然笛木代表を訪れて商品の宣伝をしたいと申し出たそうな。代表も何故うちに来たのか解らなかったらしいが、担当者は「食べようそば・うどん」の幟に眼をつけた。そして、インターネットで検索してホームページを開き、笛木代表にたどり着いたとか。
 なるほど、これには二つの宣伝ツールが役に立った。一つは幟旗でもう一つはホームページである。宣伝の効果は、サービス券など、反響で結果がはっきりと分かるものと、それが見えにくいものがあるが効果はあるはずである。薬にたとえるならば即効性のある鎮痛剤とそれとは逆のビタミン剤のごときものであるが、飲まないよりは飲んだ方がいいにきまっている。『宣伝』金はかかるがお釣りは必ず来る。

会報128号掲載より 平成16年8月
 羊頭狗肉。羊の肉の看板を掲げていながら実は犬の肉を売っている、つまり看板に偽りありの喩えだが、白骨温泉の入浴剤投入が表沙汰になって以来、今度は全国各地で水道水の使用が発覚している。これぞまさに羊頭狗肉。
 宿泊施設には消防法によるマル適マークが掲示されているが、やがて温泉法によるマル適マークを掲示するようになるのかなと笑い話もしたくなる。
 さて、いささか旧聞になるが、麺類生衛新聞4月25日号に日麺連が推進しようとしている「めん類飲食店営業に関する標準営業約款(案)抜粋」なる記事が出ていた。品質、施設、損害賠償等多岐にわたる項目があったが、その中で「役務の内容叉は商品の品質の表示の適正化に関する事項」の第3条(1)と(2)を下記に示した。(2)は問題ないとして(1)はちょっと引っかかる。
(1)そば粉の含有率の表示
  営業者は店内で消費者に提供する「そば」は、そば粉の割合が70%以上とし、その   旨を店頭または店内に表示するものとす  る。
(2)めん及びつゆの製法の表示
  営業者が提供するめん及びつゆは、自家製であることとし、その旨を店頭または店   内に表示するものとする。
  現状認識ではハードルが高い。実施までには紆余曲折もあるだろうが、羊頭狗肉になりかねない。

会報127号掲載より 平成16年7月
 今月号からコラムのタイトルを変えました。
ベネチアの商人マルコ・ポーロMarco Poloの東方見聞録を拝借、筆者佐野薫の見聞きしたことをテーマに当方見聞録とし、ペンネームを円湖歩路(まるこぽろ)とします。
 昭和57年から数年間にわたり旧全国麺類環衛新聞(現全国麺類生衛新聞)に「方々見聞録」丸湖歩路のネームでコラムを投稿していましたが、これに愛着があり、ちょっとひねって再デビューしました。
 ◆味方の何十倍もの敵の軍勢に囲まれて籠城を余儀なくされた。討って出ようにも蟻の這い出る 隙間もない。日が経つにつれて兵糧米も底をつきはじめ、井戸も枯渇しはじめた。城主の心は苛立ち、兵の士気は低下する。もはや限界、城主の切腹と引き替えに和議を結び兵を助けるか、それとも敵を迎えて潔く城を枕に討ち死にか。はたまた万に一つを賭けて敵陣突破をするか。
 これを今の世相に投影するとピタリと重なる。いま我々は不況という軍勢に囲まれ、投資(攻撃)しても回収(勝ち戦)の見込みが立たない。こういう時には何もしないのが一番とばかり守りの姿勢でここまできた。
 昨今景気が上向いてきたと言われるが実感としてはない。しかし蟻の這い出る隙間が見え隠れするようにも思える。攻撃は最大の防御とか、活路を求めて一か八かの敵陣突破。攻撃に転ずるしか生きのびる路はあるまい。いざ出陣じゃ。

会報125号掲載より 平成16年5月
 ○○内閣船出。
 新しい組織がスタートするときにメディアはこの表現をよく使う。言うまでもなくこの船は帆船を意味する。
 さて、笛木新代表の下で新しいMCMの船出である。笛木代表はMCMの第六代目の代表幹事になる。MCM創立の精神は代表の交代を早めることによって、会に新しい風を受けて、停滞なき前進を企てることを意図している。
 風には凪ぎも微風も強風もある。代表はキャプテンで会員はクルーだ。帆船は船長の指示を乗組員が一糸乱れぬ形でそれぞれの役割を果たすことで進路正しく帆走する。
 順風満帆を祈る。

会報124号掲載より平成16年4月
 長生健康福祉センター】これを「ながいき健康福祉センター」と読み、高齢者のための福祉施設と答えた人は極めて普通の人である。そして、これを「ちょうせい健康福祉センター」と読み、しかも茂原の保健所であると答えられる人はお役人と地元茂原の食品営業者のそれも全てではないだろうと思う。
 なぜこのようなことを書くかというと4月1日より県下の保健所の呼称が変わった。松戸でも東葛飾支庁社会福祉課と松戸保健所が合体して千葉県松戸健康福祉センター(松戸保健所)…かっこまつどほけんじょ…と変わった。さらに今までの生活衛生課が健康生活支援課に改称された。
 名称から受ける印象では松戸市が運営する高齢者のための健康施設のように思える。現に「保健福祉センター」なるものが中央・小金・常盤平の三カ所ある。この改称は市民にまだ浸透していないはずだ。当然このことながらMCM会員も大方が知らないはずだから敢えて本欄で取り上げた次第。
 「はい、こちら松戸健康福祉センターです」……「あ、すみません間違いました」ガチャン。と、ならないように。

会報123号掲載より 平成16年3月
◆18日に東京で桜の開花宣言が出された。暖冬のせいで例年よりも一週間も早いという。きょう29日には上野公園は真っ盛りである。
 しかし、日本経済の花はどうか。GDPが上向いたとか、車屋さんが利益を上げたとか、なにやら期待感を抱かせる耳障りの良い話があるようだが、われわれの周辺では一向にその花が開く気配すらない。花の蕾があるのかなと疑いたくもなる。
◆あと数日で総額表示に変わる。当店でもメニュー・POP・ウインドウなどのために時間、労力、費用がかかった。通常はものを費やすと益なる対価があるが、これには全くそれがない。まさに徒労。今の時代、舌も出したくない心境は筆者だけではあるまい。

会報121号掲載より 平成16年1月
 もう何年も前からラーメンが元気がいい。週刊誌にはラーメン特集が絶えずグラビアをにぎわしている。筆者の前の道(県道松戸鎌ヶ谷線)の松戸消防本部の角から八柱駅交差点まで僅か2.4キロの間に12店のラーメン店がひしめき合っている。しかもそれぞれの店が差こそあれ繁盛しているのである。客は圧倒的に若者が占めている。そのわけは、それらの店が麺・スープ・具・つまり商品に独自性を打ち出しているからだ。店舗も屋台風あり、和風あり、謎めいた店構えまでありで極めて個性的である。サービスもそれぞれ顧客を惹きつけるためのアイテムに努力と工夫がされている。つまり「金太郎飴的でない」ところがミソである 。
 ラーメンもかつては蕎麦と同じく麺と汁の組み合わせだけという単純さであったが、ラーメンの偉いところはその枠から飛び出したところにある。食生活の多様化と真夜中に徘徊する若者のライフスタイルにいち早く対応した成果と熾烈な競争から勝ち抜くための英知の結集であろうと考えられる。
 我が蕎麦業界は江戸時代から続く伝統食品であり、麺と汁の組み合わせを頑なに守ることは良いことではあるが、さらなる工夫が求められる。また、冷食の氾濫がメニューを金太郎飴化した一因であることは否めない。
 前記の根津代表の挨拶文を引用するならば店舗、商品、サービスの見直しをして既存の殻を破るチャレンジャー精神が求められているのではなかろうか。

会報118号掲載より 平成15年9月
 佐野、高橋、鈴木、藤田そして根津で節目の10年を迎えて、ここまで引っ張ってきた。今では他に類を見ない充実した組合に成長を遂げたし、これから先に向かっても盤石の基礎が築かれた。歴代五人の代表による牽引車としての役目と時は過ぎ、そろそろ若手の出番が来ることを期待したい。
 自民党総裁に再選された小泉純一郎首相は21日に安倍晋三氏を幹事長に起用した。首相は「これからの自民党は若返る必要がある」と語ったという。49歳といえば一般論からすれば別に若くもないのだが政治の世界、とりわけ自民党の体質の中では当選回数と年齢を合わせ考えて若手と称するのであろう。

会報105号掲載より 平成14年7月
 今、ラーメン店が元気がいい。一昔前の画一的な味と違ってそれぞれが店の顔と味に個性を打ち出しているからである。これを若者が支持し、マスメディアが取り上げる。テレビを見ても地域情報紙を開いてもラーメン特集が飛び込んでくる。この構図がラーメン店を元気にしている。筆者の店の通り2キロ足らずの間に9店が軒を連ねて個性ある顔と味で顧客を魅了している。
 我が業界はどうだろうか。返しとダシと麺の組み合わせによる味は伝統の基本を頑なに守るがゆえに、その味は大きく軌道を外れることはなく、逆に言えば個性がない。さらに、そこに乗っかる具が「おなじみの食材」ときたからにはAもBもC店も皆同じ。みんなで渡ればコワクナイ、ではなくてコワイのである。
 これ以上書くとあちこちからお叱りを受けそうだが幸いなことに紙面がないので筆を置ける。

会報104号掲載より 平成14年6月
 「麺クラブ21松戸協力商社会」、本来ならばこのような当たり障りのないオーソドックスな名前にしたであろう「MCMサポーター」であるが、会の発足時に会名を○○同業組合などと時代がかったものにせず、斬新な感覚の名称として「麺クラブ21松戸」が誕生した。 
 後日、協力商社の会を発足するに当たり、これもまた麺クラブ21松戸の名称に相応しいものとしてMCMサポーターと名付けた。MCMの発展を側面から応援してもらうためで、サッカーのサポーターから拝借したものである。正直言って当初は麺クラブの呼称もサポーターの呼称も面映ゆい感じがしないでもなかったが、いつの間にかすっかり馴染んでしまった。
 W杯が始まってからは連日のようにサポーターとチームの一体感が報道され、会場の怒濤のような応援コール「ニッポンチャチャチャ」に選手は鼓舞されて、日本代表が決勝トーナメントに駒を進めた。残念ながらトルコに惜敗したが、日本代表が決勝トーナメントに駒を進められたのはトルシエ監督率いるチームの実力もさることながら、それを強力に後押しするサポーターの声援があってのことである。
 根津代表の就任挨拶の中でサポーターの協力を得ながら販売促進に力を入れたいと述べている。
 我がMCMが数ある飲食業の強豪を相手にトーナメントを勝ち進んでゆくにはMCMサポーターの強力な応援を必要としている。
何故なら我々は日常の仕事に追われて外を見る機会がきわめて少ない。さらに各種メディアを通しての情報収集は決して上手とは言えず、井の中の蛙になっている。そこで、そば店は無論のこと各外食店舗を得意先としているサポーターからの情報が必要不可欠であり、毎月10日前後に行われている役員会は我々とサポーターを結ぶ絶好の機会であり我々に「情報提供の応援……MCMチャチャチャ」をしてほしいのである。我々はそれに応えて鼓舞、奮闘努力しなければならない。
 サッカーの勝利は選手とサポーターが喜びを分かち合うが、我が業界の繁栄はそば店とサポーターが利益を分かち合う。
 日本代表はJリーグ発足からわずか10年で世界の強豪相手に互角に戦えるに至った。MCMは発足からこの8年余になる。がんばろうMCM。

 ところで、W杯による経済効果を4000億円、GDPを0.1パーセント押し上げる効果があったと生保の経済研究所が試算したようであるが、残念ながら当店では客足がさっぱりでマイナス経済効果でありました。貴兄の店ではいかがでしたかな。

会報103号掲載より 平成14年5月
 景気の低迷、オーバーストア、飲食形態の多様化による客側の選択肢の広がり。そうした状況の中でそばうどん店は一部の例外を除いて大抵の店が売上を落としている。
 飲食店の売上=客数×客単価であることは言うまでもないが、客数の減少に加えて客単価も低下しているのであるから「減少×低下」つまりこの公式の計算結果は惨たんたるものである。
 売り上げを伸ばすためには客数×客単価のせめて片方だけでも大きくしたい。しかし、客数を大きくすることは至難の業であるが客単価を大きくする方は簡単とは言わないまでも努力の範囲内で可能性を見いだせるはずである。
 私は客単価を上げるために創業以来一貫してサイドオーダーつまりプラス一品をいかにしてとってもらうかを主眼にしてやってきた。そのために、おつまみ、ミニご飯類、デザートを充実させている。三人一組の客のうちの一人が300円のサイドオーダーをしてくれれば一人あたりにつき100円の客単価がアップすることは言うまでもない。
 さて、品名は「プチ唐揚げ」価格は「350円」、「ひとくちサイズで食べやすい」のキャッチフレーズで、いま、当店のプラス一品で売れているのが地鶏の唐揚げである。地鶏を小指大に切って100グラム、10切れ前後になるが、これを日本食研の唐揚げ粉で揚げると山盛りのボリュームになる。これがメッチャ売れしているが、キャッチフレーズと品名の訴求力に加え価格のお値打ち感と美味しさが相まったと推測している。こいつが、ややもすると下がりそうな客単価を支えてくれている功労者いや功労鶏とでも言おうか。
 そばうどん店にとって、商品・店舗・サービスを根底から覆して改革すれば別の道も開けようが、現実の問題としてそうは簡単にはいかない。以上は唐揚げを例にとったが、差し当たってできること、それはプラス一品をいかにして上手に売り込むかであろう。

会報102号掲載より 平成14年4月
 激辛うどんのすすめ
 先月の会報で紹介したヒゲタ醤油株式会社の激辛ピビン麺スープはそばうどんメニューの新しい切り口としての提案であった。これは若い女性の激辛嗜好をエスニックだけの領域ではなく、我がそばうどん業界にもそれを持ち込もうとしたところに大きなポイントがある。キムチや麻婆豆腐をあしらったメニューは散見されているが、この激辛味はかつて無かったメニュー提案である。
 筆者は同社の加瀬氏からメニュー開発の依頼を受けたときに直感的に「これはいける」と確信して快諾した。受けるからには販売しなくては義理が立たないから、おいそれとは受けられないからであるが、わたしの確信がそうさせた。
 同様のことが日本食研の唐揚げ粉にもいえた。サンプルを持参した営業の坂本氏に即座に「これはいける」と快諾したがこれも義理を果たしている。これははメッチャ売れしているので次回コラムに取り上げるつもりでいる。
 閑話休題。激辛うどんの内容についての詳細を述べてみよう。
 メニューは写真の通りで、ピビン麺スープ(以下原液)1対だし1のつゆを添えて提供。4月3日から売り出した。
 全くの未知数の商品であるので、手探りで販売するよりはズバリお客の意見を聞くべしと考えてアンケート調査を行った。
 その結果20食売った時点では全員が美味しいけど辛くないとの指摘である。私には非常に辛く感じられたが、男でしかもジジイの私と主たるお客である若い女性との間に辛さに対する感じ方が大きくずれていることに気づいた。
 これらの反響をを踏まえて21食目から原液1対だし0.5に味の変更をした。このように変えてみたらもっと辛い方がよいと言う意見は僅かとなった。それでももっと辛い方がよいとの意見もあり、こうなればあとは原液をかけるしかない。
 アンケート調査の結果、43人中で美味しくないとの答えは一人だけ。辛さについては変更後はそれなりの評価があるので、辛いに越したことはないと思える。
 本コラムを参考にして是非ともみなさんに売っていただきたいおすすめ商品である。なお、メニュー作成については写真撮影から制作まで私でよければ無償で手伝いましょう。
 それにしても、この商品に着目したところはさすが大企業ヒゲタ、的を得たマーチャンダイジングに脱帽。

会報100号掲載より 平成14年2月
 18日夜、小泉総理とブッシュ大統領が西麻布の居酒屋を訪れたとのニュースが流れた。この居酒屋こそ以下に述べる「権八」である。
 富士工業所の渡邊専務が電子メールで時折業界の最新情報を送ってくれる。昨年暮れにも新たなビジネスモデルとして蕎麦居酒屋「権八」「高田屋」「松玄」の三店が送られてきた。早速、暮れの二日間、寸暇を割いて西麻布交差点にある「権八」と上野にある「高田屋」を視察してきた。松玄はまだ行っていないが麻布、広尾、銀座にあり客単価10000円近いというからには一見の価値はありそうだ。これも近く行きたいと考えている。
 蔵造りの権八はライトアップされて西麻布の交差点角にドカンとそびえ立っていた。規模は335席、場所柄とはいえ午前11時30分から翌朝6時までの営業。手打ち蕎麦に創作和食、焼き物、寿司と揃い、メニュー構成は蕎麦を大きく前面に打ち出しているわけではないが店内に手打ち場を設けるなど、蕎麦居酒屋としての顔を持っている。
 高田屋は上野鈴本ビルにあり114席、昼はせいろ500円・たぬきそば550円をはじめセットものなど低価格の品揃えである。夜は2500・3000・3500円の蕎麦宴席コースを中心に40近い一品料理で居酒屋形態に変わる。
両店とも大手だからできるんだと言ってしまえばそれまだが、確かに店舗の規模は到底我々の手が届く範囲ではない。しかし、物の売り方やメニュー構成は店舗の大小ではないので大いに参考になる。これらの店に共通していることはハードもソフトもトレンドを的確に捉えていることである。
 百聞は一見に如かず、MCM研修会として是非実現したいテーマである。

会報99号掲載より 平成14年1月(99号は二題あります)
 本物の「そば」で消費拡大・・・四段抜きのデカイ活字が全国麺類生衛新聞1月10日号のトップに踊っていた。甚田長治郎日麺連会長の年頭挨拶の見出しである。
 要旨はこうだ。長引く不況で厳しい経営環境にあるが、その中で売り上げを伸ばしている店もあるのだから、いつまでも景気のせいにしていてはいけない。業況好転に向けて一層の取り組みと努力が望まれる。それには(以下、太字の部分は原文のまま)他業種とは異なる 味・サービスで消費者から支持を得ることが大切であります。連合会では、昨年より標準営業約款制度の導入に向けて業界の英知を集めて取り組んでおります。その中で、「本物のそば粉」の混入率を高め、他の「そば」との差別化をはかることを目指しております。これにより消費者に本物の「そば」を提供し、消費拡大に努めてまいりたいと考えております。と書いてある。
 そば粉を多く入れて他のそばとの差別化をはかることを目指して・・・・他のそばとは、つまりファミレスや他業種から参入の大手そば店、ゆでたての立ち食いそば店等が文面から推測されるが、彼らよりはマシなもの(差別化)を目指すとはなさけない。
 これについては異論・反論・同論と様々であろうが麺類業界のトップが、敢えて、今さら本物のそばを売ろうと声だかに叫ばなければならないほど我々の業界は病んでいるのである。
 真摯に受けとめたいものだ。

会報99号掲載より 平成14年1月(99号は二題あります)
 新年早々、年越しそばのポスターと入れ替わりにレジ横に節分そばのポスターを貼った。
 「あら!節分って・・・おそば食べるの?」と、問いかけられる。このキャンペーンも今年で四回目になるが、毎年同じような問いかけが何度もある。こうしたことの積み重ねがやがてはキャンペーンを定着させることになる。他にも考えられることがいくつかある。
①お寺と蕎麦はむかしから因縁が深い。筆者はあるお寺の節分會(豆まき)の景品に「節分そば食事券」を提供している。節分そば のPRになるし蕎麦はタダで提供しても、それだけではすまないのでプラスアルファーで販促につながる。
②節分の十日ほど前になると別掲の「そば一口メモ」をそばに添えて出している。PRに大いに役立つので、良ければコピーして使  ってもらいたいと思う。
③来年には幟旗を作って全店で掲げたいものである。
 客は経営者の姿勢を常に見ている。店主の経営努力に共感をおぼえた客が固定客化する。これは商いの定理である。経営努力を目に見える形で示すことが客の心をつかむことになる。

会報95号掲載より 平成13年9月
 ソバ畑プロジェクトがいよいよ本格スタートした。
 去る6月6日に試験栽培の播種をしてから、旭町小学校の総合学習に取り入れる事が決まり、9月5日には児童125名が参加して種まきをした。また地元コアラテレビもMCMの活動の一部始終をドキュメント番組としての制作が決まり、取材が始まった。
 MCMでは松月庵の花島さんが茨城の金砂郷でソバの栽培をしているが、他には誰も栽培を手がけている者はいない。幸にも恩田副代表の厚意で510坪もの畑を借り受けることができた。そばを商う者としての最高の教材である。
 「そばの花を咲かせよう」の看板も畑に立てたし宣伝ポスターもできた。額面通りの花を咲かせようの意味以外にその裏には、これを契機に我ら業界の改革と活性化によって「そば屋の花を咲かせよう」の意味があることを心しなければならない。

会報94号掲載より 平成13年7月
 地場産業活性化のための一村一品運動や商店街振興策として一店一品運動に取り組んでいる話をよく耳にする。
 MCMでも各店の自慢の一品を「その店の看板商品」として取り組んでみてはどうだろうか。MCMの一店一品運動である。無論すでに看板商品のある店はより一層PRをすればよい。
 新しい商品の開発となると気が重くなりそうだが、今ある商品をちょっとひねっただけで看板商品になる可能性を秘めているはずだ。たとえば天ざるの種をアナゴの一本揚げに変えただけでも十分に看板商品として通用する。そうして、この商品をポスターやテーブルPOPで大いに宣伝する。ポスターなどは各店ごとに組合で作ってやればよい。これにかかる労力は筆者が受け持つとしよう。
 これによってスタンプラリーのお客には満足感を与え、ホームページの閲覧者には来店の動機づけになると思われる。
 麺クラブ21松戸のキャッチフレーズは、美味しいそばうどん店のグループとうたってあり、ホームページには研究熱心なグループと表現してある。この言葉は外に向けてというより、むしろ内に向けての全会員の経営指針でもある。

会報93号掲載より 平成13年6月
 ソバの試験的播種により、いよいよソバ畑プロジェクトが動き出した。
 MCMだより第83号(昨年の6月22日発行)のコラムで「やぶ伊豆の布施さんが筆者のために植えてくれたソバの花の写真を載せて、全店でソバの花を咲かせてみてはどうだろうか」と提案したところ、しばらくして藤田代表自らプランタンに播種して全店に配った。しかし、時期的に遅く満足のゆく成果は得られなかったが、あれから一年、そのことは脈々と生きていて、その延長線上が今回のソバ畑プロジェクトに結びついた。
 店頭でソバの花を咲かせようとの小さな企画が、恩田副代表の厚意で500余坪に花を咲かせようとの大きな企画に変身しようとしている。しかも、杉浦市議の骨折りで市との連携により、近くの小学校と福祉施設との関わりも持つことになった。
 ここまで話が大きくなってくると、何が何でも成功させなければならず、プロジェクトチームの責任は重い。しかし、成功の暁には個人としても業界としても大きな財産を得ることになろう。

会報91号掲載より 平成13年2月
 昨年ソバの花を店先に咲かせる運動をして、お客様にとても喜ばれた。都会でソバの花を見かけることはなく、松戸にもソバの畑など無い。それが今年の夏には昔流で言うならば1反7畝の広さに白い花と赤い茎、緑の葉の見事なコントラストがみられると思うと、今から胸がワクワクする。
 近くの学校から授業の一環として見学やら写生、カメラマニアが撮影に、日曜日には親子連れの見物者で付近の農道が車でいっぱいになる、話題を求めてどこかのメディアが取材に来ている、などなど、あるかもしれない、いや、そうあってほしい光景が目に浮かぶ。
 地理的に収穫の可能性については明確ではないが、建前としてそこでとれた蕎麦粉として教育施設や福祉施設に美味しいそばを食べてもらおう。
 他人様の土地だから今年限りの限定企画で終わる可能性が大、それだけにMCMの総力を挙げて成功させたいものだ。
 今年の総会、事業計画の発表が楽しみである。 

会報89号掲載より 平成12年12月
 12年12月12日、横並びの日に[元祖松戸七福神うどん]をMCM統一メニューとして発売することが役員会で決まった。統一、まさに横並びである。横並びと言ってもけっして金太郎飴にはならない。基本になる汁と麺が各店各様に異なるから、それぞれの店の特徴が生きている商品になる。
 偶然とはいえこの日に決定されたことは縁起の良さと、さい先の良さを感じた。
 筆者はかねてよりMCMだけのオリジナルメニューを開発し、会員店でしか食べることが出来ない名物メニューを売り出したいと考えている。しかしこれにはそれぞれの店の事情があるので、統一メニューすなわち横並びの実現には高いハードルを越えなければならない。
 ところが今回の七福神うどんが成果を収めるならば、その実現性に一歩近づいたことになる。元祖松戸七福神うどんはそれに対するノウハウを得るために松戸市が糸口を示してくれたと考えれば意義深いものがあろう。早くも七福神の御利益だろうか。

会報88号掲載より 平成12年11月
 上高森遺跡の地元、宮城県築舘町では「原人の町」で町おこしをしている。 いや、していたと言った方が近い将来そうなるかもしれない。 原人ラーメン・原人煎餅・原人パン・原人饅頭・原人の酒・原人マラソンにいたるまで何もかも原人に頼り切った町おこしであったが東北旧石器文化研究所の藤村新一元副理事長のねつ造が発覚して何もかもポシャッてしまった。これは町には気の毒な話である。
 町おこしは全国津々浦々で盛んに行われていて、人が集まり地域経済に寄与しているが松戸には何もないのが残念である。
 このほど川井市長肝いりの「元祖七福神鍋」は松戸七福神巡りにあやかって企てたものらしいが町おこしにまで持ってゆくにはいささか距離がありそうだ。
 町おこしと言うからにはその【よりどころにする物】が先ずは地元にに定着していることと、全国的とまでは言わなくても、その地域、つまり松戸の場合では関東周辺で有名でなければならない。これら二つの条件を満たす必要があろう。しかし残念ながら松戸の七福神はメジャーではない。市民ですら七福神巡りをしたどころかその場所さえ知らない者が大半である。しかも七福神巡りは正月松の内だけのいわば期間限定イベントで通年性がない。これを【よりどころにする】にはちょっと心許ない気がする。
 それはそれとして我が麺クラブの「組合おこし」も考えなくてはなるまい。MCMだけのオリ ジナル商品を開発して全店で統一販売したいものだ。このハードルは高いが実現させたいテーマである。他にも全店共通の食事券、ポイントカードシステムの導入などの販売促進策も考えられる。
 既に行っているスタンプラリー、ホームページの開設、情報誌との提携、節分そばと節句そばのキャンペーン等も充分な成果を上げているとは言えない。あと一押しも二押しもしなくてはならない。
  これらを成功させる要素はただ一つ、業界全体が抱く危機感が増幅したときである。   
会報86号掲載より 平成12年9月
 のれんを出す前やお昼のいっときが終わって、いったん店を閉めるときには、日本全国ほとんどの飲食店が「準備中」の看板を出す。まれには「支度中」とある。
 先日、あるサポーターの営業が見えたときに言うには、午後三時過ぎに柏のとある店の前を通りかかったところ、のれんを下げて『製麺中』の看板を出していた。彼はこの三文字に秘められた物に強い印象を受けたという。
 その話を聞いて筆者は思わずウーンと唸らざるを得なかった。そのユニークさはともあれ心憎いまでの演出ではないか。そもそも準備中の看板については、開店前はもっともらしいが、午後の表示についてはいささか白々しいものをお客は感じているはずである。むしろ休憩中と書かれている方がお客にとっては納得がいく。
 本紙84号のコラムで自家製麺のことに触れたが、このアイデアをいただいて準備中を改め製麺中にしてはどうだろうか。この看板を見た客は、この店の主人は今頃美味しいおそばを額に汗して作っているんだな、と思うに違いない。自家製麺をアピールするには最良の手段である。


会報85号掲載より 平成12年8月

 某日、某所で某氏と顔を合わせた。 ほんの数分の立ち話のつもりが、世間話から低迷する我が業界の 話へと、気がつけば一時間余に及ぶ立ち話となった。
 いろんな話の中で,氏が特に熱っぽく提案するのは『毎月1万円だけお客様の為になる金を使う』と言うことであった。使途は何でもよい営業形態や規模も関係ない。とにかくお客様のためになる金を毎月1万円だけ現状よりも余計に使うことなのである。その ことによって1万円の価値のある分だけお客様に喜んでいただけて、しいては店の繁盛につながるという方程式だ。
 たったの1万円でなにができる?とまあ、訳の分からないような話だが、つまりこうである。そば粉を例にしてみよう。8000円のものを1ヶ月に4袋使っている店があるとすれば、1万円÷4=2500円分高い10500円の粉にグレードアップできる。同じような計算で各種の節類をあわせて10キロ使っているとすれば、現状よりも1000円高い物に切り替えられる。節のキロあたり1000円アップは飛び切り上質な物になる。
 サービス面ではどうだろうか。組合で作ったおしぼりが1本6円80銭だから1470本が1ヶ月で使える計算になる。この数なら宿の客に出せそうだ。割り箸ならば元禄と利久の差が1円だから10000本を元禄から利久にアップできる。
 考えていけばあれもこれもやるに越したことはないが、それには「あれもこれも×1万円」の費用がかかる。やること一つならば1万円ですむ。1万円ならやれないことはない。
 経営は数字であるとよく言われるが、僅か1万円の中身を数字で分析してみると、その向こう側に何かが見えてくる。
 私には某氏の提言の向こう側に何かが見えてきた。読者諸兄には何かが見えてきただろうか。


会報84号掲載より

 2ヶ月ほど前に渥美商店の長原氏が「そばやさんは自家製麺である」ことをもっと積極的にPRしてみては、との話があった。
一瞬、なにを今更と思ったが、言われてみれば当店でも「麺は四国から送ってくるのですか」と質問をするお客がいる。
 手打ちそば店は言外だが、ほとんどの店の麺機は調理場の奥にあって客の目に触れることはない。 90パーセント以上が仕入れ麺に頼っているラーメン店のカウンター越しに○○製麺と書かれた麺箱を見慣れている客にとっては、そば屋も同列視しているに違いない。
 そう言えば今から、かれこれ20年も前に自家製麺と紺色に白く染め抜いた幟を全店で立てていたのを思い出した。たしか日麺連の方針に沿ったもののように記憶している。
 前号はそばの花について書いたが、我々にとっては至極当たり前のことが、お客にとっては未知の情報が多々あるのであろうか。業界にとってプラスになることは大いにPRすべきであると考える。幸いにしてインターネットの情報手段を持つMCMだから、ここ一つ頑張ってみようと思う。
 さて、長原氏の提言を受けて当店では翌日から別掲の「そば一口メモ」(原寸大)をそばと一緒に出している。以前にも同氏から鴨の栄養について提言され、それもメモにした。現在7種のメモがあり、時々変えながら繰り返し出している。
 「そば一口メモ」は増え続けるはずである。